Ovalって? の2



2.OVAL の特徴

OVAL は、圧電素子を2つ使ったパッシブタイプのピエゾ・ピックアップです。
ピックアップ分類解説ページでの「コンタクト・ピエゾ」にあたります。

コンタクトピエゾそのものは、2つとも楕円形の薄い木材パッケージで覆われています。
ピエゾ画像 ピエゾ画像裏側
接地用プレートは薄い金属の板で、切れ込みが6つ入っています。
ブリッジの裏側に貼り付け、切れ込みに各弦が接触しており、押弦した指を介してプレイヤーの身体にアースされます。
接地用プレート画像
コントロールボックスは、4つのネジが付いており、各ピックアップのゲインを調整するのに用います。
コントロールボックス画像

サウンドは、ナチュラルの一言に尽きます。

私が知っているピックアップの中では、取り付けたギター本来の鳴りを最も忠実に表現できるピックアップだと思います。ちょっと聴いただけでは、質の良いマイクで拾ったのと区別がつかないでしょう。

ただし私の場合、バンドで使うことがありますので、時としてアタックやサスティンにパワーが必要なときがあります。

OVAL2 は、OVALにマグネティックピックアップを組み合わせたもので、マグネティックピックアップの出力は、コントロールボックスにミニプラグで接続します。
コントロールボックスで2つのピエゾとのバランスを調整することで、音作りの幅が広がります。
接地用プレート画像

マグネティックピックアップ単体の音は、マグネティックの中ではクセの少ない感じで好印象です。ピックアップパッケージの作りも基本的にしっかりしており、今のところ誘電ノイズも気にならないです。

ただこのマグネティックパッケージ、サウンドホールに固定するネジ周辺の作りが甘く、ギターをスタンドに置いただけの振動で簡単に外れてしまいます。(三木楽器にこの現象について報告していますので、近いうちに改善されるでしょうが...)

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この不具合、三木楽器に持っていったら手直ししてくれました。
詳細はこちらです。


余談<OVALへの道>
最初にこのピックアップのサウンドに出会って「いいじゃん」と思ったのは去年(2001年)でしたが、その後、ピックアップについて質問された方々に紹介したり、プロの人が使っているとの情報も入ってきましたが、ここに来てやっと自分のギターに取り付けました。
このピックアップが付いたギターを三木楽器でイロイロ試奏させてもらってるウチに、Martin につけるならコイツだ!と決めておりました。
私の Martin は、1995年製の HD-28 Custom15 というもので、ロングサドルなのです。
このギター、以前ブリッジインサートタイプの Highlander を取り付けようとしたところ、サドルが接着されているため断念した経歴を持ちます。
あん時は1ヶ月以上も楽器屋に預けて結局「ダメでした」と言われ、ブリッジが真っ茶色にヨゴれて帰ってきたという悲惨な思いをしました。ヨゴレはほぼ取れましたがブリッジピン1コの頭の部分がヘコんでいて、ちょっと頭に来たのですが、預ける前の写真(証拠写真)も撮ってませんでしたし、このショップに文句を言う気も失せちゃって、他の楽器屋でブリッジピンの新品を買って交換しました。
このとき購入した Highlander は、Gibson   Dove に取り付けましたが、サウンドキャラクター的にはかえってその方が良かった気がしています。

なお、OVAL は三木楽器さんオリジナルのピックアップです。


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